2021.08.22 | 火災保険
火災保険で屋根修理ができるって本当?受け取りやすくなるポイント3選や申請の流れなどを詳しく解説!

本記事では、火災保険を活用して屋根修理ができるかどうかを解説します。火災保険の加入者は多いものの、火災があったときにしか保険金を使って修理などができないと思いがちです。
しかしながら、火災保険は契約内容によって幅広い補償を受けることができます。そこで、本記事ではどのような場合に火災保険を使って屋根修理ができるのか、どれくらいの保険金をもらえるのかご説明します。
さらに、火災保険の申請の流れや必要なもの、悪徳業者への注意点など幅広く取り上げました。この機会に火災保険の契約内容を再確認して、屋根修理に活かしてみてください。
本記事を最後までご覧になると、火災保険を活用した屋根修理について理解できます。
Contents
屋根の修理に火災保険を使うと無料になるって本当なの?そもそも適用の条件は?
屋根の修理に火災保険が適用されるのは、台風や雷、大雨、大雪などいわゆる風災などが認められたときです。たとえば、「台風で屋根がめくれてしまった」「大雪で屋根が曲がってしまった」などのケースでは、保険金がもらえます。
しかし、風災と認められない場合は保険金がもらえません。屋根の修理で火災保険を利用できるのは以下の条件となります。
- 経年劣化や地震の影響ではないこと
- 屋根の修理が必要となって3年以内であること
- 屋根修理の際の費用が20万円以上であること
- 代行業者ではなく自分で申請すること
- 素材自体に問題がある屋根ではないこと
- 室内側の漏水などではないこと(家財保険加入を除く)
以上のような条件を満たしていると、屋根の修理に火災保険を使うことが可能です。ただし、損害の状況などはケースバイケースであり、上記の内容に該当するからといって必ずしも希望通りの保険金がもらえるとは限りません。
屋根修理において火災保険はいくら貰える?相場を解説
屋根の修理で火災保険を使うときに、気になるのはどれくらいの保険金をもらえるかではないでしょうか。屋根の修理において、部分修理であれば20〜30万円程度で住むケースが多いです。
その相場には足場費用も含まれているため、予想以上に安さを感じる人も多いのです。しかし、被害の規模が大きく屋根全体の改修が必要なレベルになると、120〜200万円と一気に費用相場が上がります。
火災保険を利用する場合は、一般的な修理費用の相場を想定しておくといいでしょう。
なお「屋根の葺き替え工事にかかる費用の相場っていくら?火災保険や補助金が使える?」では屋根の葺き替え工事にかかる費用相場を解説しています。興味のある人は、併せてご覧ください。
スレート屋根の修理を検討している人は「スレート屋根のひび割れは補修のサイン!症状別の補修方法や費用を抑えるコツも紹介!」も併せてチェックしましょう。修復方法や費用相場を詳しく解説しています。
屋根修理の火災保険を申請する際の流れを解説
ここからは、屋根の修理の際に火災保険を申請する流れをご説明します。火災保険の申請は以下の流れを参考にしてください。
- 加入している火災保険の会社に被害を連絡する
- 修理業者に見積もりを出してもらう
- 保険会社から保険金の請求に必要な書類などを送ってもらう
- 必要書類をそろえる
- 必要書類を保険会社に提出する
- 書類をもとに保険会社が被害状況を調査、鑑定をして保険を適用の可否や保険金額を決定する
- 保険金が支払われる
以上が火災保険の申請の流れです。上記の手順で修理業者に見積もりを取るときは、複数の業者に依頼してみましょう。複数の修理業者から見積もりを取ることを、相見積もりといいますが業者により金額や対応内容が変わる事があります。
屋根の修理で一番大事なことは工事の品質です。似たような工事内容の見積もりであるにもかかわらず、他社よりも過度な金額となっていれば適正な業者であるか疑問が残ります。
火災保険の申請では、金額に目が行きがちですが大切なのは業者選びです。できるだけ複数の業者に現場をみてもらって見積書などから最適な修理業者を選んでください。
火災保険の申請に必要な書類3枚を解説
火災保険の申請に必要な書類は、保険金請求書、修理見積書、被災箇所の写真の3つです。それぞれどのような書類であるかをご説明します。スムーズに保険金を受け取れるように、書類の内容を理解しましょう。
1.保険金請求書
保険金請求書とは、保険会社に被害を報告すると送られてくる書類です。保険会社によって書式や記載内容が異なる場合もありますが、日付や氏名、住所、保険金の振込先口座などを記入するだけです。
また、複数の保険会社で火災保険に加入しているかどうかの回答欄もあります。保険金請求書には押印が必要ですが、保険会社により印鑑証明書の提出が必要です。保険金請求書が届いたら、印鑑証明書が必要かどうか確認してみてください。
2.修理見積書
修理見積書は現場に調査に来た修理業者からもらう書類です。修理見積書には、修理にかかる総合的な金額のほかにその内訳が記載されています。修理見積書は10社の業者に依頼すれば10通りの内容になると言っていいほど、業者によって異なります。
火災保険の申請の際は、最も信頼できる業者の修理見積書を提出するようにしましょう。
3.被災個所の写真
保険会社が屋根の被害状況を把握するための、被災箇所の写真が必要です。被災箇所の写真は、修理業社が現場の調査に来たときに撮影してくれます。そして、修理見積書と一緒にもらう書類です。
破損した箇所のほかにも家の全体像がわかるような写真も必要な場合が多いです。とはいえ、修理業者も火災保険の申請を見越した依頼とわかっていれば、特に依頼者が気にかける点ではありません。
なお、保険会社によっては事故状況説明書やそれに類する書類の添付も求められます。事故状況説明書は、被害箇所の写真をさらに詳しく説明する書類です。こちらも修理業者が対応してくれるため心配ありません。
ただし、事故状況説明書が必要な場合は、修理業者にその旨を伝えるようにしてください。
火災保険の保険金を早く確実に受け取るポイント3選
ここからは、火災保険の保険金を早く確実に受け取るポイントをご説明します。以下で取り上げる3つのポイントを念頭に入れて、火災保険の申請を行いましょう。
1.被災がわかったらなるべく早く資料を請求する
さまざまな災害により屋根の被災が判明したら、できるだけ早く保険会社に資料請求しましょう。代理店を通して契約している場合は、代理店に連絡しても構いません。基本的に修理業者よりも先に保険会社や代理店に連絡をしてください。
理由は大規模な災害が発生した場合は、火災保険の問い合わせや申請が保険会社や代理店に集中するためです。
場合により資料請求をしても書類が到着するまで数週間や1ヶ月程度かかる可能性もあり、保険金の支給も先延ばしになってしまいます。大規模な災害ではないケースにおいても、スムーズに保険金をもらうには早めの書類提出がポイントです。
2.屋根の修理経験がある工事会社に連絡をして見積もりをもらう
屋根の修理の場合は、できるだけ屋根の修理経験がある工事会社に見積もりや工事依頼をしてください。屋根を専門に扱うような業者であれば、価格も安く行えることが多いです。
一方で過度な見積もり金額で保険会社に提出すると、適正な金額を調査するために時間がかかることがあります。鑑定人の調査によって過度な請求が判明すれば、適正な保険金すら受け取れない可能性があるため、注意が必要です。
3.火災保険申請代行の業者を探して委託する
火災保険の申請をスムーズに行いたいならば、代行業者への委託も有効です。前述のとおり、火災保険の申請にはそれほど多くの書類が必要なわけではありません。
しかしながら、どのように保険金を請求したらいいか、書類の書き方はどうすればいいかなど、ご自身で対応できない人もいます。火災保険申請代行の業者であれば、申請書類の作成だけではなく、申請に関するさまざまなサポートを行ってくれます。
保険金を正確かつスムーズに受け取りたい場合は火災保険申請代行の業者にお願いしてみましょう。
屋根修理以外も申請が通る!火災保険の適用範囲をご紹介
ここでは、火災保険の適用範囲をご紹介します。以下で取り上げる適用範囲に該当すれば、火災保険の申請が可能です。それぞれの内容を理解して、加入中の火災保険の内容を確認してみましょう。
1.「風災」
風災とは、風による災害です。具体的には、台風雨や竜巻、暴風、突風などによる自然災害です。日本列島には夏を中心に毎年多くの台風が上陸します。
それにより大規模な災害となり多くの人々が被災されるケースも多いです。強風などで屋根に被害がでたら、火災保険の申請をしてみましょう。
なお「雨漏り修理に火災保険が適用される?適用内容から火災保険の請求手順まで徹底解説!」では自然災害による屋根修理で火災保険を使えるケースを詳しく解説しています。興味がある人は、併せてご覧ください。
2.「雪災」
雪災とは、大雪や凍結による災害です。大雪と聞くと豪雪地帯のみをイメージするかもしれませんが、近年の雪災は豪雪地帯以外でも発生しています。大雪によって屋根に雪が積もると、見た目以上に重さがあり破損にもつながりやすいです。
また、関東地方など豪雪地帯以外のカーポートは積雪20cm前後が限界となっています。カーポートの屋根も火災保険の適用範囲に含まれるため、覚えておくといいでしょう。
3.「雹災(ひょうさい)」
雹災とは、雹(ひょう)による災害です。雹は空から降ってくる氷の塊であり、大きいものは直径5cm以上になるケースも考えられます。
また、雹が屋根に当たるとへこみなどの原因になります。屋根のほかにも、窓ガラスが割れたり門が壊れたりした際も火災保険の適用範囲です。
なお、屋根修理が火災保険の対象になるかどうかは「【保存版】経年劣化は火災保険の対象外?火災保険が適用になる雨漏りや屋根の被害を解説!」でも詳しく解説しています。興味のある人は、併せてご覧ください。
屋根修理の火災保険でよくあるトラブル・悪質な業者のパターンを3つ紹介
最後に屋根修理で火災保険を申請するときの業者選びについてご説明します。残念ながら、修理業者のなかには火災保険の保険金を狙った悪徳業者が存在します。
修理業者を選ぶときは信頼できる業者であることが大事です。悪いトラブルに巻き込まれないように、以下で取り上げるポイントを把握しておきましょう。
1.悪質な修理業者に修理費を払ってしまって、着工されない
屋根修理のときに気をつけたいことは、修理費用の全額もしくは一部を前金で要求する修理業者です。前金で支払ってもなかなか着工しない業者も存在しており、トラブルになります。
修理業者としても、依頼者から代金をしっかりと回収するために見積もり金額の一部を前金でもらいたい気持ちもあるでしょう。
しかし、工事費用の全額やその8割など高額な前金を要求する業者には注意が必要です。そのような契約を提示してくる業者への依頼は避けてください。
2.途中解約をすると割高な解約金が取られる
前金の要求など不審な点がなくて依頼したとしても、着工前に対応の悪さなどから不安になる事があります。そこで修理業者に解約を伝えたときに、高額な解約金を要求する業者も存在します。
たとえば、「工事予定金額の半分を解約金としています」というような業者も存在するわけです。このような理不尽な契約にならないように、依頼段階で確認することをおすすめします。
3.契約内容を書面で渡してくれない
前項までにご紹介したトラブルの事例の多くは、契約内容を書面で渡さない場合で起こります。よって、契約書を書面で渡してくれる修理業者を選んでください。
契約書には工事費用や費用の内訳、解約料の有無、クーリングオフについてなど、重要な事が書かれています。大事な内容が記載されているにもかかわらず、契約書を渡さない業者もいるわけです。
なかには、保険会社から受け取った保険金が見積もり金額よりも低い場合に、追加費用を請求する業者もいます。
自分が不利益を被らないためにも、契約書をしっかりと発行してもらってその内容を確認することが大事です。契約書を発行しない業者であれば、契約しないようにしましょう。
屋根の修理をしたい場合とりあえず火災保険会社や代行業者に相談しよう
本記事では火災保険による屋根修理についてご説明しました。火災保険という名称から、風災などによる補償がなされないと感じている人もいます。
しかし、台風や大雪、雹など幅広い災害で屋根が破損した場合でも火災保険を申請できます。その際はいち早く保険会社や代理店に連絡して、資料を請求してください。資料が届いたら、複数の修理業者に現場をみてもらって見積もりや被害箇所の写真をもらいましょう。
火災保険の申請はご自身でもできますが、書類の提出後に保険会社による審査が入ります。そのため、申請が不安な方も多いです。火災保険申請サポート業者であれば、できるだけ早く保険金がもらえるように対応できます。
また、悪徳な修理業者と契約しないためにも、火災保険申請サポートを利用すると効果的です。本記事で紹介した業者選びの3つのコツを参考にして、信頼できる修理業者を選んでください。