2021.09.13 | 火災保険
火災保険の見舞金っていつまでにいくらもらえるの?請求手順から注意点まで徹底解説!

今回の記事では、火災保険の見舞金について解説していきます。火災保険を申請してみても、見舞金がいつまでにどのぐらい貰えるのか把握していない方がほとんど。理由は、火災保険の加入時に見舞金がいくら振り込まれるか明確に説明されていないからです。
また、火災保険の見舞金は期限も明確に決まっていないということも理由の1つ。そこで、本記事では火災保険の見舞金の相場や支払われる期限について徹底解説していきます。
見舞金の大体の相場や期間を把握するだけでも、火災保険を適用する際にスケジュール管理がしやすくなります。他にも、火災保険の請求手順や火災保険詐欺に関する注意点についても紹介。この記事を読めば、火災保険の見舞金に対する正しい知識が身に付くので、ぜひ参考にしてください。
Contents
火災保険の見舞金とは
火災保険の見舞金とは、被害を受けた時に保険会社から支払われる保険金に上乗せされる資金のこと。正式名称は「臨時費用補償特約」と言います。
見舞金は、請求してすぐに支払われるのではなく、必要書類を提出し、損害箇所の審査を行った上で支払われます。なので、支払われるにはある程度の長い期間が必要ということを念頭に置いておきましょう。
火災保険は2種類ある
火災保険として一括されることが一般的ですが、細かく分けると火災保険の見舞金には2種類あります。火災保険の種類は、主に以下の2種類。
- 損害保険金
- 費用保険金
それぞれ特徴が違うので理解しておきましょう。
損害保険金
損害保険金は、建物や家財が損害を受けた時に支払われる見舞金です。一定の金額が振り込まれるか、その損害に対して支払われるかは保険会社によってさまざま。
なので、自分が加入している火災保険を改めて確認しておきましょう。
費用保険金
費用保険金は、建物や家財の損害の他にかかる費用をサポートするために支払われる見舞金です。例えば、損害を受けた時に焼け残った家財を片付けるための費用や使用した消化剤の費用など。
このように、被害を受けるとさまざまな費用がかかることがありますが、そんな時に費用保険金はサポートしてくれます。
火災保険の見舞金っていくらもらえる?金額の相場を紹介
ここからは、火災保険の見舞金でもらえる費用の相場について紹介していきます。冒頭でもお伝えしたように、火災保険の見舞金は明確にどのぐらいもらえるかは決まっていません。
ただ、支払われる金額の相場はあります。実際に火災保険を申請する時にどのくらいの見舞金がもらえるか把握しておきましょう。ここでは、火災や台風で被害を受けた場合の料金相場と、地震関連で被害を受けた時の相場を紹介します。
見舞金の金額相場:火災や台風などによる被害の場合
まずは、火災や台風などの被害を受けた場合に支払われる火災保険の見舞金について解説していきます。火災や台風で被害を受けた場合、支払われる火災保険の見舞金は損害金額の10%〜30%。例えば、台風の影響でエアコンが壊れて修理費用が3万円かかったとします。
その場合に支払われる見舞金は、3万円x30%となり9千円が見舞金として支払われるということ。もちろん、加入している保険会社の条件で支払われるパーセンテージが変わってきます。火災保険を申請する前に自分の加入している火災保険を確認しましょう。
見舞金の金額相場:地震関連による被害の場合
次に、地震関連で被害を受けた場合に支払われる火災保険の見舞金について解説していきます。地震による被害を受けた場合、支払われる火災保険の見舞金は損害額に対して約5%。
例えば、地震で建物への損害費用が50万円かかる場合、50万円x5%の2万5千円が見舞金として支払われます。ただし、地震に関する火災保険の請求には1つ注意が必要です。
それは、火災保険と別に「地震火災費用保険金特約」にも加入していないといけないということ。この「地震火災費用保険金特約」に加入していないと、地震による被害は請求できないので注意してください。
火災保険の見舞金が支払われない場合もある
火災保険は申請すれば必ず見舞金が支払われるわけではありません。見舞金が支払われない場合もあるので、注意しましょう。では、どういったケースで支払われないのかというと、主に以下のようなケースが考えられます。
- 住宅の経年劣化で損害発生
- 住宅の欠陥が原因で損害発生
- 対応するリスクの補償範囲外だった
- 申請期間が過ぎていた
- 契約者に重大な過失があった
火災保険の見舞金を請求する前に上記に当てはまらないか確認してください。
火災保険の見舞金はいつもらえる?
ここからは、火災保険の見舞金が支払われる期間について紹介します。見舞金が支払われる期間についても、冒頭に説明した通り明確な期間は決まっていません。
ですが、一般的に申請が完了してからおよそ30日以内に支払われるケースが多いです。また、見舞金は基本的に保険金と同時に受け取るようになっています。大体の支払われる期間を想定しておいてスケジュールを組み立てるようにしましょう。
火災保険の見舞金を請求する手順は?
ここからは、火災保険の見舞金を請求する手順を解説します。火災保険の見舞金を請求する手順は大きく以下の4つ。
- 保険会社に連絡
- 申請書類の記入と送付
- 保険会社による現地調査
- 入金
実際に火災保険を請求する時にスムーズに対応できるように、ここで流れを把握しておきましょう。それでは、それぞれ紹介していきます。
火災保険の請求手順その1:保険会社に連絡
まずは、保険会社に連絡をしましょう。その際に保険会社から損害内容や損害箇所を事細かに聞かれるので、簡潔に答えられるよう準備しておいてください。
また、手元に保険証券を用意しておくと話が進めやすくなります。保険会社への連絡方法は、窓口やメール、コールセンターなど。ネットで火災保険に加入している場合は、ホームページから申請できるケースもあります。
火災保険の請求手順その2:申請書類の記入と送付
申請後、保険会社から以下の2点の書類が自宅に送られてくるので必要事項を記入して保険会社に郵送します。
- 保険金請求書
- 事故内容報告書
また、事故内容や保険会社側の要求で以下の書類が必要になる場合もあります。
- 印鑑証明書
- 建物登記簿謄本
- 修理見積書
- 損害明細書
- 損害がわかる写真
修理見積書などは、あらかじめ修理業者に依頼して見積書だけ作成してもらっておきましょう。
火災保険の請求手順その3:調査員による現地調査
提出した書類が保険会社に届いたら、次に調査員による現地調査が行われます。調査員とは、保険会社から派遣されたプロの鑑定調査員のこと。
この調査員に損害箇所を見てもらい、記入された書類に間違いはないか、支払い対象であるかなどがチェックされます。
火災保険の請求手順その4:入金
調査員に現地調査してもらった後、調査員が報告書をまとめ保険会社に提出。それらを合わせて保険会社が審査を始めます。
無事に審査が通れば、指定の口座に見舞金が支払われ火災保険の請求は完了。事故内容によっては時間がかかる場合があるので気長に待ちましょう。
火災保険詐欺に注意!詐欺業者の手口を紹介
ここからは、火災保険詐欺に巻き込まれないための注意点を2つ紹介していきます。火災保険関連には、逆手に取って詐欺を企む悪徳な業者が一定数存在することも事実。
自分が火災保険を請求する時にトラブルに巻き込まれないためにも、ここでしっかりと注意点を把握しておきましょう。今回は、2つのよくある詐欺業者の手口を紹介します。ぜひ、参考にしてください。
よくある詐欺業者の手口:違約金の請求
よくある詐欺業者の手口として多いものが、多額の違約金請求。「無料で修理できます」と言って契約を取り付け、保険金が下りないから契約を断ると多額の違約金が請求されるというケースです。
火災保険は必ず適用されるということはありません。なので、火災保険が適用されるまでは業者との契約はしないようにしましょう。
また、契約内容はしっかりと確認して契約するようにしてください。契約内容の説明や契約書がしっかりしていない業者は詐欺業者が多いので、注意が必要です。
よくある詐欺業者の手口:虚偽の報告
火災保険の加入者に虚偽の報告をさせてトラブルに巻き込む悪質業者もいます。経年劣化による損傷でも「台風で被害にあったと保険会社に報告してください」と業者に言われた場合、絶対に言うことを聞かないでください。
言われるがままに保険会社に虚偽の報告をしてしまうと、加入者自身も詐欺に加担したとみなされる場合があります。虚偽の報告をさせようとする詐欺業者は、加入者自身も詐欺の片棒を担がせるように仕向けてきます。
最悪の場合、保険会社に訴えられることもあるので虚偽の報告は絶対にやめましょう。
火災保険の見舞金の仕組みを理解しておこう
いかがだったでしょうか。火災保険は、複雑な仕組みで成り立っている保険です。
そのため、多くの人が名前は知っていてもあまり馴染みがないということは仕方ないかもしれません。火災保険は、正しい知識を持っているといざという時にとても助かる保険です。
ですが、反対に火災保険の知識がないと業者にお金を騙し取られてしまうなどのトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。そのためにも、必要最低限の知識はもちろん、火災保険の見舞金の仕組みは理解しておきましょう。